手段の目的化
これはよくない事だよという一つの事例として紹介されがちですが、意外とこれが起きてしまっている人って多いんじゃないかな?と思うんです。
こんな事を言っている僕も手段の目的化が起きていると実感している一人です。
では、なぜそのような事が起きるのかと原因を考えると「目的を自分で建てる」ということが出来ていないか、とことん苦手なのかということに行きつくと思うのです。
そして、それは今まで僕たちが行動だけを言われたとおりにやっていれば怒られなかったからという教育機関の体験からも来ているような気もします。
そんな教育に関してモノ申す!ってつもりはありませんが、目的を持つこと、自分で建ててみること、これが本当に自分の行動を最適化していくんだなと実感するようになったので、そんな事をツラツラと。
目的がないと手段の目的化が起きる理由
目的がないと思考停止からの手段の目的化が起きる。
これは「思考停止という病」という本に書かれている、思考停止が起きる理由として挙げられていて、日本人の多くはこの思考停止状態にある、だからまずは目的を持って生きてみましょうってことが強く推奨されています。
なるほど、それは確かにそうかも…と思った自分にのって、期せずして目的を持って考えて行動を起こしている事がありますし、また、以前は思考しないことを良しとする環境に居たんだなということも、その本を通してなんとなく理解できるようになりました。
目的を建てる習慣がなかったしやり方もわからない
目的を建てることの重要性は社会人になってから折に触れて聞くようになりましたが、何も社会人になってから大切になるのではなくて、昔から、なんなら自分で何かを選べるようになった瞬間からあったほうがいいものだと思うんです。
でも、目的を建てるという習慣とは皆無に生きて来たように思います。
敢えて戦略的に目的を持って生きて来たことがあるとするなら、”親に怒られない”という目的のみ。
息が止まる勢いで殴られまくっていたので、それを避けるためには…を考えることで必死の毎日だった。
とても自分の未来のために目的を立てるなんてことは出来なかったように思う。
手段を徹底する考え方が染みついている
多分これは親の影響なんだと思うのが、とにかく手段の徹底が第一にされていたこと。
なぜそれをするのか、何のためにするのかなんて事は聞いても答えは返ってこない。
その手段を言われたとおりにやることが良い事、なぜ?とか疑問を持つのは悪いことと言われてきたので、疑問ばかりを呈する自分は、ある時期から”言う事をきかない悪い子供、素直じゃない、扱いが難しい”とレッテルが貼られまくられて、その結果、実際にそんな人間になっていったようにも感じます。
大人になり、目的や意味を訪ねても答えられない人たちに自分は疑問を投げかけていたんだということは理解できるようになりましたが、小さなころはとにかく手段の徹底、手段の目的化が良しとされる環境の中に居たので、目的を考えるなんてことは二の次、三の次でした。
染みついたのは手段の目的化で、これは今でも根強く自分の中に残っています。
目的を持つと手段の意味が変わる
そんな僕にとって、目的を持ってその手段を実行していると明確に言えるものの1つが「読書」です。
暇つぶしや、流行っているらしいからというなんとなくの感覚で本を読むことはあったのですが、明確に意図的に読もうとしているのは、自分の人生の中で初めての出来事です。
ある特定のジャンルに絞って集中的に読む。
そうすることで体系立てて知識を自分の中に残していく。
そういうコンセプトで読書を実践しています。
そうすることで、自身の弱点となっている部分、なりたい自分になるために欠けている部分を埋めるには次は何を学べば良いのだろう?と戦略的に読書が出来ています。
また、1冊にかける時間も大幅に減りました。
熟読したい本に時々出会いますが、大抵の本は恐ろしいほど早い時間で読み終えます。
流し読みとまで早くはないにしても、モノによっては1時間ぐらいで読み終えることもあります。それは、文字をすべて読むことが目的ではないからです。
欠けている部分を埋めるための読書という明確な目的がありますので、学びが得られそうなポイントがなければ、1時間で読み終わることもあるのです。
目的を持って行動をすることで、行動の意味も質も大きく変わっていき、結果的にリソースの無駄遣いが大幅に減ってます。
目的を持つことの恩恵です。
まとめ
思考停止が起きるのは目的がないからなのですが、逆に言えば、目的を持つと思考するようになります。
何を考えるのかというと、どうすれば目的を達成できるのか、です。
つまり最適な手段を考えるようになります。
最適な手段を考えるようになるから、目的に最短最効率で到達できるようになります。
だから、目的を持つこと。
これが色々な問題を解決する大きな一歩になります。
手段にこだわる前に、目的は何かを明確にすること。
これが何においても大切だと思います。