ジッと待つ
タイミングが来るのを待つであったり、何かが揃うまでパワーを貯めるであったり。
そういう待ちの姿勢が大切なこともありますが、”待つ”が基本スタンスになることはあまりいい結果を招かないようです。
やはり基本は”前進”にあるようです。
待つことは自分を不利にさせることもあります。
だから、待つよりも前進することを前提にすることが大切なようです。
待つことが良いとする学問が発達していない
なぜ待つよりも行動を前提にするほうが良いのか。
それは”リソースが揃うことはない”からです。
自分にとって最高の条件が揃えばいうことはないし、可能な限りそのような状態になるのを期待しているとしても、それが揃うことはまずありません。
むしろ、リソースが揃うことがないという前提で前進を続けた人や企業が最後は勝ちを収め続けてきたからこそ”戦略論”が発達したと言ってもいいと思うのです。
資源は常に足りないから戦略が求められた
今読んでいる戦略の本では”資源”について多くの紙面を割いて、丁寧に説明を重ねています。
資源とは何かを一言でいえば、”戦略の遂行に関わる全て”です。
人であったり、お金であったり、モノであったり。
そういったモノが資源なのですが、資源はどうしても限りがあります。
限りがありますから、何にどれだけの資源をどのように使うのかを考えることが求められ、それが”戦略”です。
資源には限りがあるからこそ戦略が必要であり、戦略が誕生して進歩してきた背景は資源が有限であることがあります。
戦略の歴史は、資源不足の歴史と言ってもいいかもしれません。
つまり、自分にとって格好の条件が揃うまで”待つ”という姿勢は間違いであるといえるんじゃないかな?とも思うのです。
自分にとって都合のいい条件=都合のいい資源が揃うタイミングが訪れる可能性は低いのです。それは”戦略”が誕生して発達してきた歴史が証明していると思うのです。
常に資源は不足しているのだから、持ちうる資源でどう戦うのかという戦略が必要になってきたはずですし、逆に言えば、資源が不足していても戦略次第で勝つことができるのだから、資源が揃うまで待つ必要はないということでもあると思うのです。
待つことよりも進むほうが良いと思う場面
待つことが良い結果を招くとは限らないし、格好の条件が揃うこともまずない。
だから、今ある資源(リソース)で前進することを選ぶほうが事態は良いほうに転がるかもしれないとするなら、次のような場面では前進をしたほうが良いだろうなって思います。
恋愛
好きな人がいるけど、近づけない。
別れた人とヨリを戻したい・・・
等々、色々な悩みが恋愛にはつきもので、関係を詰めることができないもどかしさが恋愛の楽しさなのかもしれませんが、”待つ”という選択肢を選び続けることが良い結果を生むことはないと考えるほうが良いと思います。
どうすれば今よりも一歩前進できるのかを考えて、前に進む選択をする。
相手が来るのではなく、自分が行く。
そのためにはどうすれば?という部分で戦略性が求められることにはなりますし、直ぐには応えは出ないと思いますが、前に進むにはどうすればいいのか?と戦略脳を起動させることが事態を好転させるキッカケになると思います。
仕事
仕事も大きな分岐点があると思います。
例えば、起業をしたいけど、何をどうすればいいのかわからないし、また時間があるときに考えよう…みたいに思っているのなら、その待ちの姿勢はやめるほうがいいのかもしれません。
起業をしたいし、今すぐにできることは限られているけど、それでも一歩前進するには今何をすればいいのだろう?と考えてみる。戦略脳にスイッチを入れて見る。
そうすることで、今よりも確実に前進できますし、前進したぶん起業に近づきますし、前進したことで得られるリソース(資源)も出てきます。
資源が不足しているから揃うまで待つという考え方では、いつまで経っても同じ場所に立ち続けることになりますし、時間が過ぎれば過ぎるほど、むしろ状況は悪化していくはずです。
まとめ
待つことを美徳とする価値観が日本にはあるのかもしれません。
果報は寝て待てとか、鳴くまで待とう時鳥という言葉が残っているぐらいですから、待つことを悪しきこととは思ってないと思います。
ただ、待つことだけが事を成すための秘訣ではなく、むしろ、待ち方が上手いという”戦略的要素”が背景にあるからこそ、成果を手に入れることができるのだと思うのです。
例えば入試の合格発表を待つときは、まさに果報は寝て待て状態です。
しかし、果報が届くのは、限られた資源を用いてベストを尽くした人=戦略的に行動ができた人のはずです。なにもせずに寝ていた人に果報が届くことはありません。
大切なのは限られた資源で前進するにはどうすればいいのかを考えて行動することで、その効率性を研究したものが”戦略”です。戦略が現代も必要とされる背景には、限られた資源で成果を出さなければいけないという宿命があるためだと思うのです。
格好の条件、絶好の資源が揃うことを期待して待つことはあまり賢明ではありません。
それが最善なら全ての偉人、企業、国がそれを選びます。
それが最善ではないし、それを待たなくても望む成果を手に入れることはできるかもしれないから、前進をしているのだと思います。
”待つ”ではなく”進む”を基本スタンスにする。
そんな考え方の変化が起こせれば、おのずと状況は好転するんじゃないかな?なんてことを思いました。