「自分の言葉」で人を動かすの内容
相手に伝わる自分らしい言葉を紡ぐには?
コミュニケーションの中心となる言葉。
どのような言葉を紡ぐのかで、そのコミュニケーションンの成果は大きく左右されます。
だから良いコミュニケーションをとは何かを考えて、論理的で無難な会話をしようとしてしまいがちですが、実はこれは大きな間違い。
説明をする時に論理的であることは大切ですが、そのコミュニケーションを通して、相手の心を動かしたい、そして、何らかの行動を起こしたいと思う時には、無難であったり論理的であることは効果がなく、むしろ逆効果であることもあります。
では、伝わる言葉を紡ぐにはどうすればいいのか?が書かれている一冊です。
「自分の言葉」で人を動かすの感想
自分らしい言葉とは何か。
それは自分の内側から出て来た言葉だというのは正解ですが、何のこっちゃ?と思うのではないでしょうか?
辞書的なことを言葉にしたとしても、それも自分の内側から出て来た言葉ですしね。
いわゆるこれは論理的で無難な説明です。
思ったことをまんま言葉にしたらええねんで!ってのがこの本の主旨であり、その思ったままを言葉にする時の心構えが大切なんだよってのがこの本で書かれていることです。
その中心となっているのが「心が揺れた箇所を絞って教える」というスタンス。
これだけで、その言葉はあなただけの言葉になるというものです。
好きな映画を紹介する時には、自分はどこに心が揺れたのかということだけに絞って教える。
それだけで自分だけの伝わる言葉になるよというものです。
意味とか論理性とか全く関係がないんです。
こういう考え方を教えてくれているのですが、僕はこの本でかなり救われた部分があります。
型や論理性にガチガチにはまって記事を書いている自分がいましたから、正しさに縛られていまいた。もちろんそれらが無駄で不要とは思いませんが、何を書くのかに関しては、自分の思ったことだけに焦点をあてたほうが良いと知って、ずいぶんを筆が進みやすくなりました。
この本の書籍代以上の価値を十分に受け取ることができたと思っています。
欲を言えば、もう少しボリュームを増やすのか減らすのかしてほしかったってことです。
読後感として、物足りない様な蛇足だったような気分が抜けきれないのです。
足りないのか多かったのかが分かりませんが、なんかどこかシックリこない不完成感が残っているので、そこだけがこの本のマイナス要素だと判断して、3.5点と評価させていただきました。
良い感じで終わっていれば、★4以上の良書だと激推しできる一冊だったと思っています。
とはいえ、文章を書くのが苦手、個性がない文章しか書けないと悩んでおられる方には超おススメの一冊です。