小さな習慣の内容
習慣がすべてを左右している。
でも、その習慣の身に着け方を正しく理解している人が少ない。
だから、大きな目標を掲げても、そこになかなか到達できない人が多い。
そのような書き出しから始まるのが本書です。
その書き出しと、そしてタイトルから察しがつくとおり、まずは小さな習慣をマスターすることから始めましょうというのが本書のメインテーマとなっています。
小さな習慣のポイント
小さな習慣をマスターするためには、次のようなポイントを意識することが書かれています。
自分を過大評価しない
習慣をマスターする上での大切なポイントとなるのが、「自分自身への評価」です。
多くの人は自分自身を過大評価しているので、習慣を身に着ける際にもいきなり強い負荷をかけてしまう。だから身に付かないんだよって事が書かれています。
新しい習慣を身に着けるにはいかに自分自身に負荷をかけずに習慣を身に着けていくのかが大切なようです。
バカバカしいほど小さい習慣から始めよう
とにかく小さな習慣を身に着けることをこの本では強くお勧めしています。
その理由はただ1つです。
- 続けやすいから
これが最も大きな理由です。
新しい習慣を身に着けようとして、大きな変化を起こす人が多いですが、それが習慣化できない最大の要因でもあります。
人間は変化が嫌いなので、大きな変化を起こすと反動でその行動を中止したくなります。
だから、自分自身が気づかないレベルの小さな習慣を身に着けること。
意思やモチベーションに頼らないレベルの習慣を身に着けることが大切です。
意思やモチベーションに頼らない
意思やモチベーションに頼らない習慣をまず身に着けることが大切。
そう提言する理由は、意志やモチベーションに頼ると”やらない”という選択肢がか必ず生まれるためです。
意志やモチベーションを頼りにするから、それが伴わない時に「今日は辞めよう」となり、継続ができなくなります。
そこで小さな習慣です。
例えば、筋トレを習慣にしたいので、スクワットを1回”だけ”やるとか。
物足りないとか、効果がないとか思うかもしれませんが、まず初めは、そのスクワット1回を淡々とやるだけの日々を送ることが大切なのです。
回数をいきなり増やしたい、大きな回数を設定すると、毎回毎回意思やモチベーションが必要になってきます。そうじゃなくて、意思やモチベーションに頼らないレベルの習慣をまず身に着ける。
その後に、少しずつレベルアップしていくのが大切なようです。
習慣は加速していく
考え方としては、習慣を2段階で身に着けていくイメージです。
- 0→1 を定着させる
- 1→10を実現する(勝手に実現できてしまう)
まず自分自身に新しい習慣を身に着けることに時間を割く。
そして、新しい習慣を身に着けることができてから、強度を上げていくイメージです。
遠回りなようで、これがもっとも定着しやすい方法なので、このやり方が賢明である。そして、習慣として身に着くと、その後の強度を上げる段階はとても簡単に移行できるとのことです。
つまり・・・
習慣を一足飛びに身に着けて、急激に大変身!みたいな事は辞めましょう。
人間はそんな事が簡単にできるようには設計されていませんよ!
でも、小さく変身することを心がけると、どんなふうにでも成長できますよ。
そんな事が書かれている一冊です。
中にはとても示唆に富んだ文が溢れていて、読んでいるうちにドキッとさせられることが何度もありました。
例えば、”ストレスを感じるといつも通りの行動(習慣)を取る傾向にある”とか。
つまり、窮地に立たされたり、逆境の中で習慣を変えるというのは実はとても難しいことなんです。
現状に対応するだけで意思とモチベーションを消費するので、新しい習慣を身に着けるとなると、そう簡単にはいきません。
だから日ごろから習慣を整えることは大切だし、自分自身に負荷をかけない小さな習慣が大切なんだよって事が書かれている一冊です。
これから習慣を身に着けよう・・・と思っている方には、是非一度目を通してほしい良書です。